詳細画面
資料番号
Ah281
分類
A . プリプレス技術 /
h . 文字
タイトル
活字とアルファベット 技術から見た日本語表記の姿
著者/編者
家辺勝文
出版社
法政大学出版局
出版日付
2010
形態
A5判、366頁
資料の種別
■プリプレス技術
配架場所
図書館内
目次
第1章 最小単位としての文字
1 文字に番号を振る
(1) 「文字」 は世界共通語ではない
(2) 番号を振るための単位としてのcharacter
2 文字とその文脈-二重の問題
(1) 活字における文字の種類と分類
18世紀フランスの『百科全書』におけるAlphabetとCaractere
Alphabet とは何か?
Caractere とは何か?
活字とその量産技術についての『百科全書』の記述
“fonte”(フォント) と“police”(ポリス)
活字ケースという実用的技術
漢字活字の製作
(2) テキストは文字の集合か
活字の具体性について
話し言葉の二重分節
書き言葉の二重分節
“テクストは文字の集合”
3 文字とテキストと“文字”列データ
(1) 話し言葉と文字とテキスト
文字の種類と語の表記法
単純化された話し言葉の姿
ソシュールにおける「シニフィアン」 の性質
聴覚的「シニフィアン」 の1次元の広がり
現実の書き言葉の表記と聴覚的「シニフィアン」
単純化された書き言葉の姿
(2) 通信技術からプログラミングに継承された“文字”列データ
通信技術と伝達・記録の形式
1次元の記号列データ
書き言葉の形式
“文字”列から書き言葉へ
第2章 言語の表記とそのバリエーション
1 文字の多様性と冗長性
(1) 言語とその表記形の「不完全さ」
話し言葉と書き言葉の違い
書き言葉の「不完全さ」
既存の書き言葉はなぜ使い物にならないと考えられたのか
東アジアで使われている文字についての伝聞
ユニバーサル・キャラクターと普遍言語
音声言語の二重分節から見えた普遍言語
書き言葉の構成原理とリスク・ヘッジ
(2) 字形と字体
文字の多様性
具体字形の多様性
ソシュールの『講義』における文字の記号論的性格
抽象的な“記号”
手書きと手本
手書きの漢字の字体と書体
字体と字種
異体字の使い分け
2 手書きと印刷とデジタルテキスト
(1) 漢字字体の多様性と統一
多様性は混乱の要因なのか
近世日本の標準書体
『漢字要覧』
漢字廃止論と漢字制限論
活字字体と手書きの字体
(2) 当用漢字表から常用漢字表へ
漢字制限案と漢字字体整理案の合流
『当用漢字字体表』
『常用漢字表』「(付) 字体についての解説」
3 文字コードという技術
(1) 文字コードに対応する“文字”とは?
“文字の名前”
漢字同定用の補助情報
“具体的字形設計”
“字種”ではない
単なる“字体”でもない
“ff”“fr”“fl“などの合字に符号を割り当てることもある
“結合文字”と“符号化表現のばらつき”
(2)“用字”(script) 再考
語の表記と文の表記
“照合順番”
“基底文字”
“文字クラス”
言語表記クラス
第3章 行とページの中の文字 JIS X 4051:2004 「日本語文書の組版方法」 の読み方
1 印刷を前提とした表記形式
(1) 文字と言語表記列と印刷
言語表記列
言語表記列と電子文書
可搬性と可読性
本文と組版
(2) 印刷技術の専門性と共有可能性
コメニウスの『世界図会』
共有可能な知識・技能としての印刷技術
Manual of style<マニュアル・オブ・スタイル>
「ディフォルト・スタイル」 と組み方指示
(3) JIS X 4051と行組版ルール
タイプライタートワープロ
JIS X 4051
第1次規格から第3次規格まで
行に配置する文字列の基本的な配置位置
約物の基本的な用法
行の調整処理
2 和文と欧文
(1)“和文”とは何か?
JIS X 4051 における日本語文書の範囲
日本語の書き言葉における“用字”
漢字仮名まじり文
“和字”と“和文”の基本的な組み方
和欧文混植処理
(2)“欧文”とは何か?
JIS X 4051における“欧文”について
ラテン文字活字の基本的な形状―ジョゼフ・モクソンの説明
ピエール=シモン・フルニエの説明
ラテン文字の組み方の基本
漢字仮名まじり表記とラテン文字の混植方法
3 ページの中の行と文字
(1) ワードとワードスペース
ワード(単語) とは何か?
「書記上の単語」(graphic word) とワードスペース
分かち書きの歴史―ローマ時代のラテン語の書き方
ヨーロッパ中世におけるラテン語の書き方
「書記上の単語」 を区切るための作業原理
文字の機能の変化、書物と読者の関係の変化
(2) 句読法とページレイアウト
句読点の使い方―2種類のルール
狭義の句読法と広義の句読法
ページ組版の要件
基本版面の指定
行組版ルールとページ組版ルールの出会うところ
“本文”と“版面”と“本文文字列”
第4章 文字コードで表現できないものを伝達する
JIS X 4052:2000 「日本語文書の組版指定交換形式」 の読み方
1 書籍の組版体裁と組版指定交換形式
(1) 原稿の形式と書籍の組版体裁
原稿と印刷物の違い
ワープロ、パソコンによる原稿作成と電子入稿
既存の文献の電子データ化
(2) JIS X 4052と組版指定交換形式
JIS X 4052の概要
HTML
CSS
道具立ての高機能化と簡易マーク付けについて
2 JIS X 4052とW3C勧告Ruby Annotation
(1) JIS 4052 における組版指定交換形式
行組版に関する指定とページ組版に関する指定
具体的な組版指定記述例(1)―文字に関する指定
具体的な組版指定記述例(2)―段落整形処理とページの構成
具体的な組版指定記述例(3)―ルビ処理
ルビ付き表記の簡易マーク付け
“熟語ルビ”
(2) W3Cの勧告 Ruby Annotation
JISとW3C
ルビ・マーク付けの方法(1)―「単純なルビ・マーク付け」
ルビ・マーク付けの方法(2)―「複雑なルビ・マーク付け」
XHTML Ruby module のDTD (文書型定義)
おわりに
文献一覧
関連用語・事項索引
人名・団体名索引