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資料番号
Fd127
分類
F . 印刷周辺 / d . 書物・本・文字について
タイトル
漢字の社会史 東洋文明を支えた文字の三千年(PHP新書)
著者/編者
阿辻哲次
出版社
日本経済新聞出版本部
出版日付
1999
形態
10.8㎝×17.2㎝ 240頁
資料の種別
■印刷技術
配架場所
図書館内
目次
第1章 文字と古代国家 1 神聖な文字 文明を伝播させる乗物/世界最古のシュメール文字/漢字誕生をめぐる蒼頡(そうけつ)造字伝説/ 文化英雄としての蒼頡 2 記録の素材と内容 最初の書写材料―粘土版とパピルス/最古の文字記録―紀元前3世紀の会計用帳簿/ 甲骨文字―神の「お告げ」を知る占い/青銅器の銘文―祭りの道具から記念品へ/ 石碑の発生が遅れた中国/神の文字から人間の文字へ 3 記録の方法 粘土板とパピルスの記録法/甲骨文字の刻み方/細字彫刻の起源は殷周代か/ コラム 漢字を書いてきた人々(1) 書記と貞人/古代におけるあこがれの職業「書記」/中国最古の文字教育 第2章 国家と行政と文字 1 国家統一書体の完成 始皇帝の登場/文書による全国統治 2 行政の現場から 統一書体をいかに普及させたか/ハレの書体とケの書体 3 記録素材の変化―竹から紙へ 竹簡と木簡―「紙」以前の書写材料/木簡の多様な形と用途―「檄を飛ばす」「刺を通ず」/ コラム 漢字を書いてきた人々(2) 「刀筆之吏」/中国最古の筆「長沙筆」/古代の文房具セット/ 刀筆の吏・張湯―古代書記官の姿/文房具携行の普及 第3章 規範の確立 1 紙の登場と印刷の時代 中国兵捕虜が西洋へ伝えた製紙法/紙とその他の書写材料/蔡倫造紙伝説/ 「紙」の発明年代をめぐる激しい論争/はじまりは「絹の道」の代用品/「洛陽の紙価を高める」の故事 2 王羲之(おうぎし)の果たした役割―書家と文字規範 罫線の由来/「書体」はいかに作られるか/王羲之の「蘭亭序」はいかに生まれたか 3 漢字教育の歩み 最古の文字学書『史籀(しちゅう)篇』/国家試験の参考書―秦・漢代の識字教科書/ 識字教科書の主流・『急就篇』/日本に伝来した教科書『千字文』 4 漢字の字形の整理―『干禄字書(かんろくじしょ)』 科挙制と『五経正義』の作成/誤字・異体字の混乱を嘆いた 『顔氏(がんし)家訓』/ 『干禄字書』に見る異体字整理/唐代中期に完成した荘厳な「開正石経」 5 印刷のはじまりとその影響 世界最初の印刷がおこなわれた中国/印章の起源と発展/拓本の成立年代/木版印刷のはじまり/ 手書きと印刷の価値の逆転/活字印刷を発明した宗の畢昇(ひつしょう)/ コラム 漢字を書いてきた人々(3) 唐代の少年の書いた論語 第4章 東アジアの文字事情 1 漢字を媒介とした文化圏 東アジア「漢字文化圏」の存在/漢文の標準スタイル成立は紀元前5~3世紀/ 表意文字「漢字」の伝播力/漢字文化圏のはじまりと終焉 2 古代日本と漢字 「神代文字」は後世の偽造/「日本最古の文字」をめぐって 3 文字と外交 「国書」作成が日本人の漢字使用のはじまり/中華思想のもとにおこなわれた外交/60以上の国と外交した唐代 終章 21世紀と漢字 中国における文字改革/韓国のジレンマ/日本の国語改革/コンピュータ時代の漢字